アコーディオンが印象的なオープニングや、スンダ色の濃いM2等はKrakatauとは別傾向のポップ・チューンですが、一方で5作目Mystical Mist収録の"Dance to your roots"を思わせる「ヒップホップ・スンダ」、現行Krakatau="Rythym of Reformation"を思わせる打ち込みトランス、カッコよすぎるガムラン・フュージョン等々、Krakatauの「歌ものヴァリエーション」という捉え方も不可能ではありません。・・・というか、あの「にゃにゃにゃにゃ~♪」にまいっちゃったファンこそ必聴かも(笑)
少し残念なのが何故か音質があまり良くない事。なんというか仕上げをせずに出してしまった、という感じです。安っぽいジャケットデザインも含めて非常に惜しい。何か止まれぬ事情があったのでしょうか・・。 ただそうした難点を除いても、ガムラン・フュージョン化以降のクラカタウのファンは聴いて損しない作品だと思います。
さて余談ですが、ジャケットを見て「アレ?」と感じた事が一つ。露になった黒髪。・・・そう、Jilbab(Hijab)をしていないのです。ここ数年のTrie Utamiといえば、私生活での辛酸が印象深いのですが、この作品にもそうした事情が少なからず影響しているようです。
この辺りの事情を含め彼女のキャリアについては↓こちらが詳しそうです。 Serial Femina "Trie Utami Sang Pemberontak" (1~6までありますよ。)