スポンサーサイト

--. . --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

轟音系としてのBill Laswell(1)-Last Exit

2005. . 27
Bill Laswellについては前から書こうと思いつつ、あまりにも膨大な作品量や多岐にわたる音楽性からなかなか手がつけられませんでした。でもあまり難しく考えずにぼちぼち書いていこうかと。 さて近年ではZakir HussainやGigiらと組んでいるTabla Beat Scienceが注目されていますが、一方でインプロヴァイザーとしての活動も再び活発になっているようですね。 個人的にはやはりNYダウン・タウン・ジャズ、あるいはRock In Oppositionの支流として彼の音楽に触れ始めたので、彼の生み出してきたインプロヴァイズド・ミュージックは避けて通るワケにはいきません。 Fred FrithとのMassacreや初期Material、あるいは初期のGolden Palominosはこうした音楽を聴き始めた身には充分刺激的でしたが、そんな中で最も衝撃的だったのが"LAST EXIT"の登場でした。
Sun RahやFarao Sandersグループを経た"ギターのジャクソン・ポロック"ことSonny Sharrock、 Albert Ayler, Cecil Taylor, Ornette Colemanという革新者達と活動をともにしてきた"野人"ドラマー Ronald Shannon Jackson、そしてFMPを興し自らドイツ/ヨーロッパのジャズシーンで文字通り「暴れ回って」いたテナーのヘラクレスPeter Brotzmann。 こんな怪獣みたいな人達を好き勝手に全力疾走させたサウンドは痛快さを遥かに通り越し、呆然とせざるを得ないものでした。 グループ自体は既に活動を停止し、Sonny Sharrockが亡くなってしまった現在では復活を望むべくもないですが(復活に意味があるかはともかく)数ある轟音JAZZの中でも極端な例として歴史に刻まれていい存在だと思います。

***


「LAST EXIT」 Enemy 32JC-164
地鳴りのようなリズム・セクションに突然絡む耳を劈くギターとテナーの金きり声。巨大な金属の塊が全てをなぎ倒しながら突進して行くでもあり、曲としての体裁がどう、とかいう次元ではない。延々と発せられる爆音の嵐にこちらは歯を食いしばる他ない。小難しい「フリー・ミュージック」や「インプロヴィゼーション」チックな要素は皆無。「ズンダンダカダカズンダンダカダカ」「ギョワイ~ン!」「バビー!ブガー!」「ズガガガグシャグシャグシャ」「ゴー」とかそんなんばっかし。そびえ立つ混沌のサウンドウォール。もの凄いというのはまさにこのこと。で、尚且つカッコいいんだから言う事なし。 似たような傾向の作品としてはJohn Zorn、Mick Harrisとのハードコアトリオ「Pain Killer」がありますが、止めどもないエネルギーの奔出という点ではこちらに軍配があがると思います。

「KOLN」 ITM1446
すいません、上記のOにはウムラウトがつきます。でコレは1986年のケルンでのライヴ・レコーディング。本来ならば2ndアルバムの「Iron Path」以前に発表される予定だったそうな。1曲目のHard Schoolは1stの冒頭のDischargeと同じ。多少ゆったりとした感じで始まるのですが、気を抜いていると段々と阿鼻叫喚な状態へ。20分近くやっているのですが飽きさせません。ただこのアルバムでの聞き物はむしろ2曲目以降。Shannon Jacksonがゴリラみたいに「ウホウホ♪」とか歌いながらBrotzmannとのバトルに突入してゆくM2をはじめとして極めて硬質なインプロが充満しています。

「The Noise of Trouble (Live in Tokyo)」EMY103-2
Parco Space Part3とPitt Inで行われた1986年の東京公演実況。実はParco Space Part3のほうのライヴ、見に行ったのですが、2部に分かれており、私が見たのは第1部。件の第1部はストレートなインプロ主体ながら今ひとつ集中力に欠け、パッとしない印象でしたが、このライヴ盤はそんな私の印象とは裏腹に素晴らしい内容となっています。 大半の曲がある程度明確なテーマ用いている為か、非常にヴァライアブル。ブルージーな要素も違和感無く、一方でフリーなパートも冴えています。坂田明を交えた曲の脱力っぷりも白眉。最後の曲はHerbie Hancockまで加わっていますが、これは恐らくShannon Jacksonの信仰繋がりでしょうね。非常に聴きやすくお試しには丁度よいかも。

「Cassette Recordings '87」28JAL-3156
North Sea Jazz Festivalにおけるライヴレコーディング。ジャケのイメージはLPのものですが、CDでも再発されています。内容はKolnとNoise of Troubleの間を取ったような感じでしょうか。意外と整合感があり、起承転結がハッキリしている分、聞きやすいかもしれません。冒頭のLine Of Fireはモード・ジャズ的な雰囲気を残しつつも次々と表情を変え、中盤における疾走感はアドレナリン噴出。旧B面はKolnに近いソリッドなインプロで占められています。 ある意味Last Exitの作品の中で最も「JAZZっっぽい」かもしれません。
関連記事
スポンサーサイト

comment

さとし
こんにちは
はじめまして、さとしです。
ぼくもBrotzmann好きです。
たしかに、彼のサックスは狂気乱舞ってやつで
いったい、どうしてしまったのか、と首を傾げたくなるアルバムだらけですよね。
最近、リリースされたやつでは「ビショップ・ムーブ」が一番
過激かな。底知れないパワーと屈折を重ねつづけた末に
たどり着いた桃源郷の音源ってやつ。
2005.03.05 23:06
さとしさん、はじめまして。コメントありがとうございます。

私が聴いた最近の作品ですとChicago Tentetの「Stone/Water」
だったと思います。もう5年も前の作品ですけど(笑)。
「ビショップ・ムーヴ」というのはまだ聴いたことがありません。
桃源郷の音源ですか。なんだか良さそうですね!
これからチェックしてみます。
2005.03.05 23:34
さとし
管理人(尻?)様
こんにちは、さとしです。
「ストーン・ウォーター」というのは
もしかして近藤さんがペットで入っているやつですか?
ぼくの持っているCDはテンテットの「ブロークン・イングリッシュ」です。
そちらでは近藤ではなくてジョーマックフィーがペット参加です。
正規の「ストーン・ウォーター」聴いてみたいです。確かオカディスクだったような
ところで話は変わりますが
アジアの音楽に精進しているようで
ガムランとか?
ぼくは、以前、レゲエにとてもハマってしまって
でもジャマイカ産のDJではなくて
イギリス在住の吟遊詩人の
リントン・クェシィ・ジョンソンにのめり込みました。
ジャマイカ産のDJってテンションが高くて
やけに脳天気なボイスを発しますが、
リントンの場合、うらみ、つらみというか
ボソボソと呟く、そのトーンが魅力的です
もしできれば、彼のボーカルあたりを取り上げてもらえないでしょうか。
勝手なお願いで、ごめん
では
2005.03.06 12:14
さとしさん、こんにちは。尻(管理人)です。さとしさんも色々と聴いておられるようですね!

「Stone/Water」、近藤さん確かに入ってます。レーベルはOkka Discですね。
http://www.okkadisk.com/
サイトあること初めて知りました。

アジア音楽は精通していると言うほどではなくて、ガムラン等の伝統音楽は好きなんですが詳しくありません。むしろロックやポップスなどをメインに聴いています。
特にインドネシアのJazzシーンはもうちょっと掘り下げみてたいです。

で、レゲエなんですが、残念ながら全くの守備範囲外でして、リントン・クェシィ・ジョンソンという方も判りません。
興味深そうなので調べてみたいと思います。因みにスペルは判りますか?
2005.03.06 14:31
さとし
尻さま
リントンのスペル、わかりました。
Linton・Kwesi・Johnsonです。
聴いて、決して損はしないと思います。
かなり低音のボイスで、ジャマイカ訛りの英語で聞き取りにくいと思いますが、
意味の把握より、よたった山谷のおやじ的で、しかも知性を感じさせる
希有な音楽家みたいな感じです。
ぼくの音楽の原点は、たいして高尚なものではなくて
ロックだったら、トーキングヘッズやギタリストのエイドリアン・ブリューあたりです。
尻さまのブログに遊びに来て、ピーンとテレパッたわけで
趣味が重なっていると思いました。
ジャワ島でグローブユニティがLiveしたときも大盛況だったらしく
ジャズも黒人のものではなくて、グローバルな観点で聴くべきだと思います。
ではまた
2005.03.06 14:59
スペル、了解しました。

>よたった山谷のおやじ
む~ん、イイ感じですね(笑)ちょっと期待してみよう。

因みに私の音楽の原点も高尚どころかディープパープルとアバ
ですから。T-Heads、ブリューはクリムゾンがらみで聴いてますが
最近はクリムゾン嫌々症候群になりつつあります。

グローブユニティーがジャワに遠征したというのは初めて知りました。よくご存知ですね。
最近のこの手の方々のインドネシア公演というとウィレム・ブロイカーやグェリーノ・マッツォーラ・デュオ、少し毛色は違いますが、カルロ・アクティス・ダートなどですね。

2005.03.06 20:17

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://ganqtan.blog4.fc2.com/tb.php/6-ed108201
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。