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MAKARA "Maureen"

2008. . 11
インドネシアのプログレッシヴ・ロック再興の立役者であり、今も尚シーンのまとめ役として活躍する音楽プロデューサーAndy Julias。その彼がミュージシャンとしてデビューしたのは80年代中ごろのこと。インドネシア大学・法学部の学生を中心に結成されたバンドはMAKARAと名乗り、ロックが不遇であったこの時代、Godblessら70年代のビッググループの正当な継承者とみなされていました。


***

ここで、簡単にMakaraの歴史など。1978年、時の大臣Daud Yusufによって制定された、学内での政治運動を禁止する法律に対する抗議運動のさなか、Andy JuliasとJanuaru Irawanの二人は"Sangkakala"という政治色の濃い曲を作ります。1stにも収録された8分に及ぶこの曲は、特徴的なコーラスとポップ且つ重厚なメロディー、そして社会派の歌詞と、後のMakaraの音楽性の原型となります。そして1980年、バンドとしての体裁を整えたMakaraは活動を開始。メンバーはAndy Julias(ds)、Januaru Irawan(b)、Agus Anwar(gt)、Adi Adrian(kb)、Kadri(vo)、Harry Moekti(vo)。因みに初期にはIkang FauziやSolid80のTonnyWenas、後にKarimataに参加するギタリストのDenny TRらも参加していたそうです。
1986年にはProsoundより1stアルバム「Larong Larong」を発表。ツイン・ヴォーカルという特異な編成と、ポップで聴き易いプログレサウンドを持ち味とした彼ら、メジャーシーンでの活動は1年ほどでしたが、アルバム売上もそこそこ好調でした。ジャズ・フュージョンとシティーポップス全盛のこの時代、プログレバンドとして健闘した稀な例といって良いでしょう。
(因みに上記のネタ元はコチラ)。

又Makaraはのちのポップス・シーンにおける重要人物が在籍したことでも知られています。まず一人はHarry Moekti。Indra LesmanaやDonny Suhendra他、Krakatau分派の面々と活動するなど、90年代前半にはロックヴォーカリストとして確固たる地位を築きます。そしてもう一人がAdi Adrian。Andy Juliasの弟、というよりKLa Projectの"a"の人、と言ったほうが世間的には通りが良いかも。KLa Projectがいかにビッグネームであるかは90年代のポップインドネシアを少しでもかじった方には説明の必要はないと思います。 その後、Andy Juliasはプロデューサーとして活躍、メジャーではNicky Astriaへの曲提供や、Bebi Romeoが居たBIMAのプロデュースが著名なところ。

そんなAndyがIndonesian Progressive Societyを組織し、若手のプログレミュージシャンのサポートを続けているのは御存知の通り。一方で自身のグループであるMakaraも2001年にはHarry Moektiを除くオリジナルメンバーで再始動。が、なかなか順調には行かず、2003年の時点で一回お休みしています。その後粛々と続けてきた結果が漸くの今回のアルバムリリースです。

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MAKARA
"Maureen"

PRS Records 88697374092

22年ぶりの復活作。ヴォーカルにはオリジナルメンバーであるKadri, もう一人のヴォーカルにはOST"Eiffel... I'm In Love" でMelly Goeslawに起用されたJimmo。ギターにはIwan MajidのCynoやPendulumに居たRifky。キーボードは80年代中期にAdi Adrian やLilo(つまりKLaの2/3)のTrend85で活動していたUle(Awan Setiawan)。更にDiscusのKiki CalohとFadil Indraも加わっており、メンツ的にはかなり強力な布陣です。
アルバムの仕上がりは、狙ったか否かはともかくポンプ/ネオ・プログレ系の仕上がり。雄大かつドラマチックな展開、一聴してそれと判る独特のコーラスワークは、ロマンティックなメロディー至上主義者=Andy Juliasの真骨頂。これにアグレッシヴさと若干マレーロック的な泣きが加わって、良い意味で従来のMakaraがリファインされて蘇ったような印象を受けます。ヴォーカルとギターはかなり熱血系ですが、楽曲のせいか、はたまたミキシングなのか、くどい印象はありません。一方、リズム/バンド総体としてのグルーヴが雑なところも見受けられ、折角の良曲の印象を殺いでおり少し残念。もう少し丁寧に作って欲しかった、というのが本音。とはいえ、そんな弱点を持ちながらも飽きずに全編聞かせてしまうのは、やはり曲の良さでしょう。現代的なバカテク・バンドを好む方には甘すぎるかもしれませんが、甘さ・美メロを好む方にはお奨めできそうです。

とりあえず曲を聴いてみたいという方はAsian Rock RisingのVol.33をどうぞ。

Asian Rock Rising
http://unimix.jp/28ch.htm
(MENU⇒MUSIC⇒Vol.33を選択)


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