スポンサーサイト

--. . --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

書籍 MUSISIKU

2008. . 15
***


MUSISIKU
KPMI
Republika ISBN 97897911021-8



音楽メディアがビニール盤からCDへとシフトしていった中で所謂「先進諸国」では過去のアーカイヴが大量に再発され、更にはインターネットの普及によりその付帯情報も爆発的な勢いで充実していったのは周知の通り。現在ではメジャー、マイナー、あるいは時代を問わず膨大な情報に触れることができ、埋もれた音盤の「再発見・再評価」も珍しいことではありません。

ではインドネシアではどうかというと、過去の音楽作品は"コマーシャルベース"では中々顧みられる事が無く、未だその状況は変わっていません。加えて当地においてはやはり「購買力」という事情も無視できないでしょう。

それでも一部の熱心な国内音楽のファン達による、過去の音楽アーカイヴに光を当てようという動きは脈々と続いており、特にここ数年活発化しているようです。過去の音盤を扱うコレクター達のBLOGは益々増えていますし、以前触れたように2006年の青春映画「GARASI」ではGuru Gipsyの曲をそのまま使ったり(他にもコレクターネタ沢山)。又インドネシア版Rolling Stone誌は2007年12月号でインドネシアポップスの名盤150選という特集を組み、多少の偏りはあるものの約40年の間に発表されたポップ・インドネシアの名盤を紹介しました。同誌では更に別枠でRolling Stone Classicと題し、同国の歴史に残るミュージシャンの特集記事を毎月載せています。
恐らくその背景には、ノスタルジアもさることながら、若い世代の先達に対する再評価(主にNAIFを筆頭とするインディーズ系)、海外コレクターによる旧譜の評価等の相乗効果もあるでしょう。

****

KPMI(Komunitas Pecinta Musik Indonesia)は2005年12月に結成されたポップインドネシアの収集家グループで、元々はスラバヤ通りやジャティネガラ、タマン・プリン等の所謂コレクタースポットでの出会いから始まったそうです。
2006年、彼らは日刊紙Repubilkaと協力、毎週月曜"Oldies Goodies"と題する国内ミュージシャンを紹介する記事を掲載し始めました。好評を博した同連載記事は2007年後半、遂に集大成として書籍の形で出版されます。それが掲題の本「Musisiku」です。

40項目に渡る記事は1960年代から1980年代まで、主にアーティスト単位に纏められており、ポップス黎明期の大物から、ガレージ/ビートバンド、ジャズ、R&B、70年代のハードロック/プログレバンド、80年代のポップスター、そしてIwan Falsまで、と各時代のエポックとなった音楽を満遍なく俯瞰することが出来ます。
個人的に興味深かったのは、やはり70年代のバンド群。知名度の高いプログレ系もさることながら、SuperkidやLeo Kristi、更にはGod Blessの前身であるClover Leafまで触れられている事。インドネシアのロック史のミッシング・リンクを補うにはまたとない教材になると思います。
巻頭のDenny Sakrie氏の言葉によれば、前述の如く、世界中の音楽情報はアーティスト、タイトルのみならず発売元や歴史といった情報をワンクリックで知ることが出来るのに対し、インドネシアではそれが無く羨望を感じていた、とありますがこの本はそんな状況を打開する一級の資料になるのではないでしょうか。

以下掲載記事のタイトル一覧です。
Bing Slamet-Pahlawan Kebudayaan
Puspa Ragam-TitiekPuspa
Benyamin Sueb-Penghibur Sejati
Mengenang Lilis Surjanu-Sang Kelinci
Jazz Lesmana
Koes Bersaudara-Pejuang Musik Bersaudara Dari Tuban
Koes Plus-Sang Midas di Zamannya
Dara Puspita-Srikandi Musik Kota Pahlawan
Bimbo-Dengan Puisi Bimbo Bernyanyi
The Rollies
The Gembell's- Terjepit Idealisme
Gito Rollies-Menelusuri Tampak Musik
Clover Leaf-Si Daun Semanggi Yang Terlupakan
God bless-God bless
Giant Step-Sebuah 'Langkah Raksasa' dari Kota Kembang
AKA dan SAS-Antara Sensasi dan Presisi
Sylvia Saartje-Titik Nadir Rocker Wanita
Harry Roesli-Sengatan Si Bengal
Superkid-Meneber Sensasi, Menuai Publikasi
Barong's Band-Etos Rock Eros
Leo Kristi-Nyanyian Sang Trubadur
Adjie Bandi-Dengan Musik Memaknai Hidup
Guruh Soekarno Putra-Swara Seni
Keenan Nasution-Nuansa Musik
Chrisye-Sang Maestro Itu Pun Berlalu
Badai Pasti Berlalu-Belum Berlalu
Yockie Soeryoprayogo-Sang Arsitek Musik
Gombloh-Tutur Sang Trubadur
Farid Hardja-Metamorfosa
Franky & Jane-The Balad Of
LCLR Prambors-Pemicu Era Baru Musik Pop Indonesia
Mogi Darusman-Gemerutuk Musikal
Ebiet G Ade-Mencubit Kulit Nurani Kita
Fariz RM-Sang Pemburu
VIna Pandwinata-Vina, Vidi, Vici
Eulis Darliah
Deddy Stanzah-Musik Rock di Nadinya
Indra Lesmana-Indera Musik
Iwan Fals-Dengakan..Suara
Guruh Gipsy-Tonggak Musik Pop Indonesia
Dodo Zakaria-Di Dadaku Ada


・・・で実はまだ読みきってません(汗)。

KPMIのメーリングリスト
http://groups.yahoo.com/group/komunitas_pecinta_musik_indonesia/

他関連記事
http://mellowtone.multiply.com/journal/item/273
http://www.sinarharapan.co.id/berita/0803/29/opi05.html
http://adehirmawan.multiply.com/reviews/item/89
関連記事
スポンサーサイト

comment

M
こちらにいたっては、序文も読まずディスコグラフィーのみ活用している始末…
今夜から、辞書片手に再読することにいたします。
2008.06.16 12:23
この本、Mさんが教えてくれなかったら気がつきませんでしたよ。ほんとに感謝してます。
ディスコグラフィーとして利用するだけでも相当価値ありますよね。
で、ちょこっと調べたら、古いの含めて結構ようつべなんかに音源上がっているものも多いんですね。

このLilis Surjaniのムード歌謡なガレージ・クロンチョンなんかしびれます。
http://jp.youtube.com/watch?v=1yzWkddUc8s

気が向いたら、出来るだけ参照URL付けて見たいところ。めげそうですがw
2008.06.16 22:58
じょん・とらぼるた
尻さん、こんにちは。先日はコメントありがとうございます。

面白そうな本ですね。今度インドネシアに行く機会があったら、探してみたいです(いつになるか分かりませんけど...涙)。

ところで、この本のイワン・ファルスの記事はどんな内容でしたか?簡単で構わないので、教えていただけるととてもありがたいです。こういう本を紹介しているブログになかなか出会わないものでして...

最近は訳あって、Koes Plusについても調べている所ですので、今回のような音楽関係の本の紹介はとても興味深いところです。また、こういった本があれば、紹介を楽しみにしています!
2009.08.09 09:52
じょん・とらぼるたさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

Iwan Falsの記事ですが、
"彼の音楽を聴く事は、喜びや悲しみ、悲劇と喜劇といった彩りに満ちた人生を歩くようなものである/イワンファルスとはニュースのようなものである。曲の背景について読むこともでき、議論する事が出来る。・・・"
という感じで始まり、幾つかの歌詞の解説~バイオグラフィーと音楽キャリア、記事当時の最新作50:50に至るまで。どちらかと言えばキャリア中心で、社会現象としてのかれの影響については殆ど述べられていません。当たり前過ぎて、述べるまでもないのかもしれませんが・・・。

実はこの本の記事は殆どWeb上で読めるんですよー。

記事内容全文。既に読まれたかと思いますが・・
http://iwan-fals.blogspot.com/2007/04/denny-sakrie-dengarkan-suara-iwan-fals.html

にもかかわらず本である事の意義は纏めて俯瞰できる事でしょうね。
2009.08.10 11:52
じょん・とらぼるた
わざわざリンクまで、どうもありがとうございます!この記事、まだ目を通していなかったので、興味深く読みました。

ちょっと毛色は違うんですが、僕も最近は「イワン・ファルスの歌詞で綴るインドネシア」なんていうエントリーを考えていたもので、色々と参考になりました。もっとも、書き上げる自信は全くないのですが(笑)。

せっかくですので、他の記事も色々とネットで探してみたいと思います。本当は尻さんがおっしゃるように、本形式でまとめて俯瞰するのが一番いいのですが、なかなかインドネシアへ行く機会もありませんので...
2009.08.11 12:57
「イワン・ファルスの歌詞で綴るインドネシア」>
なかなか興味深いテーマですね!一筋縄ではいかないでしょうが、楽しみにしています。
2009.08.14 14:35

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://ganqtan.blog4.fc2.com/tb.php/114-c48a5bd1
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。